信頼が創り上げる 秩父材の家
廣瀬 正美さん

信頼が創り上げる 秩父材の家
森の木は、山から伐り出されたのち、製材されて、住宅用の建材へと生まれ変わります。昔から、暮らしにもっとも身近な素材として日本人と共に生活してきた森の木。最近は、木が持つ様々な良い効果が注目され、「木の家」への関心が高まっています。
「秩父で家を建てるなら、地元で育った木をつかうのがいちばんです。」と話すのは、秩父産の木材を使った家づくりをしている丸山工務店の廣瀬さん。木が持っている機能を十分活かし、自然素材と組み合わせて、住んで心地良い家づくりを目指しています。地域振興の様々な取り組みにも参加し、日々、積極的な活動を行っている廣瀬さんに、今回は木でつくる家についてのお話を伺いました。

お話を伺った方

FIND Chichibu 幹事
(社)埼玉県建築士事務所協会 秩父支部長
秩父地区木材利用拡大検討会 会員
株式会社 丸山工務店 代表取締役

廣瀬 正美さん

木材と自然素材(漆喰や珪藻土など)とを組み合わせて使うことで、花粉症などのアレルギー症状やインフルエンザの発生を抑えることができます!


今回は、丸山工務店さんのモデルハウスにお邪魔しています。床が気持ちいいですね!なんだか温かみを感じます!

モデルハウスには秩父の木がふんだんに使われています

このモデルハウスは、スギの無垢(ムク)材を使っているんですよ。子どもさんが素足で元気に遊んでくれます。

床の無垢(ムク)材とフローリング材を並べて温めてみると、明らかに無垢(ムク)材の方が熱を蓄えるんです。長い間、暖かい状態が保たれます。健康には、足のくるぶしから指3本上の部分を冷やさないことが重要だと言われています。足元が暖かいというのは、健康にも良いことだと思いますね。

例えば、日当たりのよい間取りの設計ができると、昼間に熱を蓄えて、夜放出させることもできます。このように、室内に取り込んだ熱の使い方を考えた設計手法を「温熱環境設計」といいます。詳しくは後ほどお話ししますが、室内の壁や床がある程度熱を蓄えてくれる素材でないと暖かさを持続することができません。そのため、蓄熱効果がある木は素材として最適なんですね。


逆に、夏は家の中が暑くなってしまうんじゃないですか?

熱を蓄えると木の性質を利用して、家の外部にすだれや木の格子、ルーバーなどを取り付けることで、室温に影響する熱を遮断することができます。夏の熱(日射)を室内に入れない工夫で、涼しく過ごせます。また、木は湿度の調整もしてくれますので、梅雨のじめじめした状態や冬の乾燥状態を和らげてくれます。木は、お部屋を快適な状態に保ってくれるんですね。


なるほど。このモデルハウスは、ただ開放感のある空間になっているだけではなく、お部屋の温湿度調整のことも考えられているんですね。それに、木と漆喰の組み合わせは目にも優しいなと思いました。

開放的な空間に、木と漆喰の壁がとてもよく調和しています

弊社では、九州の赤貝を材料とした漆喰を使う場合があるんですが、赤貝の漆喰は有害物質を吸着し、イオン分解をするようです。例えばマジックで落書きをして放置しておくと、2~3か月で消えてきます。自宅で実験しましたが、6か月でほぼ無くなりましたね。

以前、アレルギーの方がいらっしゃるお客様の家で漆喰を選んでいただきました。お家が建ってから、頭が痛い、気分が悪いとならないために、使う前に漆喰を枕元に置いて数日間寝ていただいたんですが、熟睡できたことがわかった上で漆喰を使ったところ、アレルギー症状が軽減されたと伺っています。今では、ネコちゃんも一緒に暮らしているようです。

木材と自然素材(漆喰や珪藻土)を組み合わせて使うことで、花粉症などのアレルギー症状やインフルエンザの発生を抑えることもできます。私も花粉症なので、帰ってホッと気持ちが落ち着く家って良いですよね。自然素材を最初に使用したお家の見学会で、アレルギーをお持ちのお客様から「家に入った時の空気が違うね!」と言われました。

自然素材が持っている特徴を上手に活用することで、アレルギーに過敏な方々の生活も楽しく快適に変えられます。今後も、様々な自然素材のデータを検証したいと思っています。

「木は燃えやすい」というイメージがありますが、実は逆なんですよ。

木が持つ機能についての話になりますが、木造の家というのは、火事になったとき、じつは鉄筋や他の素材を構造に使った家よりも、崩壊までの時間が長いという研究結果もあるようです。

構造材として使う木は、燃えて表面に炭化層ができると、そこから先は燃えにくくなります。「木は燃えやすい」というイメージは、実は逆なんですね。鉄骨は高温で柔らかくなり、急激に強度が低下して崩れ落ちます。木材は柔らかくなることはありませんので、建物が崩壊するまでの時間が長く、その分逃げる時間があるということです。(コンクリートや鉄骨の建物は、熱で強度が無くなると瞬時に崩壊します。)

それに、有毒ガスが出ないので、中毒で倒れて逃げ遅れる、という危険を回避できます。木材の壁に火を当ててどれぐらいでガスが発生して燃え始めるかという実験をした方がいるのですが、結構な時間が経たないと煙がまわらないことがわかっています。ビニールクロスの壁ですと接着剤、ビニールからガスが発生します。クロス素材を使う場合、天井を少し高くして煙が充満する時間を確保する工夫も考えた方が良いですね。


今は建築基準法などで木造住宅にも厳しい安全基準が設けられていますし、火災で壊れてしまう昔の木造住宅とはずいぶん工法も材料も違いますよね。

「断熱性能と、安全性のバランスを考えることが大事です。」

業者さんによっては、認定を取得して燃えない木材(不燃材)を扱っている方もいます。ただ、室内で燃えるものは木材だけではありません。壁の中に入っている断熱材の種類も、安全性に影響します。

ウレタン系の断熱材はガスが出るので、弊社はあまり使わないようにしています(最近は、有毒ではないガスになってきているようです。)。断熱性能が落ちてもダメですが、ガスが出るのも困る。ご家族と相談して納得していただけるものを選んでいくわけです。お子さんがいるご家庭では、耐火材やガスが出ない素材を選びたいという希望が多いでしょうか。

「山(環境)だけでなく、自分にもメリットがあるから地域材を使う」ということ


「温熱環境(※)設計」を取り入れたきっかけはどんなものだったんですか?

ヒートショックで年間15,000人もの方が冬場の入浴前後、夜中のトイレで突然死されていることを知りました。それで、「これは家づくりを見直さなければ」と考えていたときに、「温熱環境設計」に出会いました。それまでも弊社は、断熱材にこだわりを持っていたのですが、各断熱材メーカーさんのデータを比較している程度で、お客様に上手に説明ができなかったんです。

温熱環境設計に出会って、「この設計なら室内温度を夏場は○○℃以下、冬場は××℃以上にできます」と最初に言い切ることができるようになりました。健康維持のために温熱環境設計を活用し、お客様が納得する素材を選び、設計を進めていきます。結果として、木や自然素材が選ばれる機会が多くなりますね。

さらに一歩進めて、温熱環境設計と太陽光発電を組み合わせた「ローン・なしの住宅」もできるようになりました。温熱環境設計では、家の建つ敷地環境(風・光・隣の建物との関係など)を調査し、窓の位置や大きさ、建物の向きなどを決め、地域に適した断熱性能の材料を選んで設計します。家づくりにかかるコストを抑えつつ、計算された断熱性能の良さから省エネ化を図って光熱費を削減する。太陽光発電による売電収入と月々のローンをイコール以上にすることで、ローン返済期間の短縮ができ、家庭生活に余裕が生まれたりします。

昨年完成したお家では、外気温、壁内の温度、室内温度の年間データの収集を開始していただきました。計算上だけでなく、実際の光熱費の削減や住み心地の良さを数値で表すためにご協力いただいています。

今までは、家を建てるためだけにお金を払っていましたが、環境にやさしく、生活を楽にすることができるというのが、理想的な仕組みです。一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。

※「温熱環境」とは
環境省のエネルギー対策等級のこと。暖房器具に使用するエネルギーの削減のために断熱化等による対策の程度を、「等級4〜1」で表示する。等級が高ければ、それだけ建物の断熱性が上がる(暖冷房費を節約することができる)。また、等級が高い住宅に対しての様々な補助・助成制度が近年増えている。


地域材を使うこだわりについてはどのように考えていますか?

木材を使う場合、日本と異なる環境で育った外材を持ってきて使うより、やっぱり地域材が良いと思います。その土地で皆さんと共に育ってきた木、気候に合った木で作った家は、やはり長持ちします。

人工林の現状への理解はとても大事。だけど、まずは自分の暮らしを考えてから。

お客様の中には、「森林の循環」のことに理解があって、木をつかうことは大切だと思っている方が多いです。素晴らしいことです。それでもいざ実際に自分の家に使うとなると、山だけでなく自分にもメリットがないと一歩踏み出せないようです。

そこで、先ほどの木が健康へ良い影響を与える、木の香りや木目の癒し効果があるといったところが決め手になると思うんです。もちろん、予算的なこともクリアしなければなりません。

「環境のためにも、山のためにも、地域産木材を使いましょう」という入り方は理想ですが、「自分の暮らし」に余裕があってのことですよね。まず自分のお家をつくることを考え、結果として、環境も、山も良くなる、というのでいいと思います。無理せず使える場所に少しずつ木を使っていけば、森の環境も少しずつ良くなるのではないでしょうか。

私自身としても、CO2の削減に協力できるようにもっと地域材を使っていただきたいのですが、それには流通が不安定という別の問題もあるかと感じています。また、工務店が説明しやすい木材の研究データも不足していると思います。全国で木材の様々な実証実験がされていますが、木材と健康の関係の実験データがあれば、家に木を使うことで医療費や介護費の負担が少なくなるという新しいメリットを理解され、使われるようになるでしょう。


そうすれば、もっとお客様に木の家を勧めることができるということですね。

そうですね。弊社では、温熱環境設計ができるようになりましたので、これからは素材ですね。素材をさらに研究し、特徴などを把握した上で選べるようにしたいと思います。

「秩父杉の家:絆」の外観。
外壁やルーバーにも秩父のスギを使用。

大手のメーカーさんが「これ良いですよ」というものを、「そうなんだ」と思い、ただ使うだけでなく、我々が説明して、お客様が納得されたものを使うといった流れが一番良いと思います。そういう意味では、地域産の木材の信頼性をどう上げていくかもこれからの課題です。

お客様に信頼していただいてから、時間をかけて家を創っていきます。


地域の工務店さんで家をつくるとき、実際にはどんな行程で進んでいくんですか?

それでは、ポイントとなる行程を挙げてお話しします。

① お家の見学会に行こう!

家づくりのスケジュールについてのパネルがありました。

当社は、まず、住宅が完成したお客様にご協力いただいて、完成した家の見学会を開催させていただいています。そこで建物の品質やデザインを確認し、社員との相性や、会社の考え方を知っていただきます。「この会社は信頼できる!」と思っていただけたお客様にアポイント(面談の依頼)をお願いします。

② ムリしない資金計画を立てよう!

資金計画で大切なのは、借入可能な100%のローンを組まないこと。8割ぐらいを建設費用として設定し、2割ぐらい余力を残して資金計画をたてます。家が建った後の生活が重要だと考えています。建った後の生活を切り詰めては、新生活が楽しくなくなってしまいます。家を買ったけれど手放したという話を聞くと心が痛みます。そのため、このポイントが一番大切だと気付きました。

③ 時間をかけて打ち合わせをしよう!

続いて、お客様の生活スタイルや癖、個性、希望の間取りなどのヒアリング(打ち合わせ)を行います。ご希望の間取りとお客様の性格が食い違っている場合は、こちらから提案し何度も確認します。

同時に、建物のデザインや素材について選んでいただき、検討を重ねたのち、コストの計算、つまりお見積もりに入ります。私たちは、ここにかなりの時間をかけています。1か月以上かかるでしょうか。少人数のスタッフで、お客様に良いものをご提供するには、たくさん時間を使って信頼関係を築いていくということに尽きますね。

④ 契約後、いよいよ着工!引き続き打ち合わせをしていこう!

「秩父杉の家:絆」2階テラスにて

お見積もりを提出し、もう一度お客様の要望を伺い、資金計画を再確認し、ようやく契約になります。契約後に工事に入るわけですが、ここでも打ち合わせを何度も行い、「これで発注しますよ」という確認をしながら進めていきます。最初は良いと思っていても、工事中に「こっちにしよう」ということも当然ありますからね。

⑤ 晴れて完成! 完成見学会で自慢の家を披露しては?

そうして工事が進み、最終的に竣工、引き渡しになります。最後に、完成見学会の開催にご協力いただくというサイクルでお願いしています。次にお家を建てたいと思っているお客様にとって、見学会は重要な『見て、聞いて、触って、実感できる!』機会ですからね。お客様に満足していただき、自慢ができるお家をお渡し続けなければいけないと思っています。

お客様に信頼をいただき、時間をかけて打合せを行い、喜んでいただけるお家を創っていく。20年以上、このやり方は変えていませんね!

家に使う木材に関しては、製材屋さんとお客様との考え方のギャップをうまく調整するのが私たちの役割です


家づくりの基本とはなんでしょう?

やっぱり「信頼」です。お客様はもちろんのこと、協力業者さんや製材屋さん、材木屋さんとも、信頼がなければ、より良いものを提示していただけることに繋がりませんから。

使う木材ひとつとっても、条件がある中でどう生かすかが工務店の腕の見せ所。

このモデルハウスを創ったときは、構造材を横瀬町の金子製材さん、小鹿野町の両神林産加工さん、仕上げ材は小鹿野町の横田木材さんにお願いしました。横田木材さんは、工場で材を見せていただき、床材などはこちらの希望で選ばせていただきました。

お客様の要望を聞いて、コスト的に製材屋さんとのマッチングがうまくいかない場合は、私たちが材料の選定を行い、コストをかけた方が安心な部分と節約できる部分を提案させていただきます。加工の仕方やデザインで上手にカバーすることも可能なんです。


実現可能な方法で、ベストな木の使い方を考えてもらえるというわけですね。

そうですね。逆に、「この板が良いから使ってほしい」という製材屋さんのお話があっても、「そんなに立派なものではなくてもいいかな」ということもあったりします。そういった製材屋さんとお客様とのギャップというのをうまく調整するのが私たちの役割でもありますね。

がんばっている地域の工務店さんの多くは、それぞれの得意分野を持って特色を出しています。

「ハウスメーカー、大工さん、そして工務店。それぞれにメリット、デメリットがあるわけですね。」

ハウスメーカーさんは、お家がパッケージ(カタログ)になっていて、「こういう家を気に入ったら買ってください」という形ですかね。大工さんは、「良い材料を材木屋さんから仕入れて作っていきます」という形でしょうか。大工さんの能力にお任せするイメージですね。私たち地域の工務店はその中間にいる感じです。お客様の要望を聞いて創り込むという形になります。

こういった方法は、コストを抑えて地域材を使いたいお客様にはオススメかもしれません。また、コストをさらに削減したいという方には、床は木材、壁の一部はクロスにしましょう、という方法も提案します。私たちのような工務店は、自由設計ですので、地域材を使いたいということであれば、可能な限り対応できると思いますよ。

がんばっている地域の工務店さんの多くは、木材、太陽光発電、断熱材など、それぞれに得意分野を持っています。そこに注目し、専門性が高く、相性の合う会社や設計者を見つけ出すことが重要だと思います。


地域の設計事務所・工務店さんで家をつくることのメリットを改めてお聞かせください。

地域の工務店のメリットは、近くに会社があるので、メンテナンスの対応が早くできることが第一ですかね。心配事を早く解決してくれるのが地域の工務店です。また、大手企業のように宣伝費用をかけないので、思いのほかコストが安く、品質が良いこともまだまだ知られていないメリットですね。地域の工務店は、注文住宅(自由設計)が基本なので、お客様のオリジナル、『たった一つのお家!』が創れます。そして、担当者が様々なことを兼務(営業・設計・工事の管理など)するので、お家のことをより深く知っている専門性の高いスタッフが多いと思います。そういう意味で、家づくりの提案力は高いと言えます。

ここで、デメリットもお話ししておきましょう。どうしても打ち合わせ回数が多めになるので、忙しい職業の方は時間が取れなくて大変かもしれません。夜中に打ち合わせをしたこともありましたので(笑)。また、工務店は少人数で仕事をしているところが多いようなので、次の打ち合わせまで多少時間が空いてしまうことがあるかもしれません。これらは、考えようによってデメリットでしょう。また、ハウスメーカーさんのようにカタログ化されていないため、お家の完成イメージがつかみにくいという事もありますね。そのあたりを弊社では、模型や3D画像を使って、完成型のイメージが持てるように工夫しています。


地域に根差す企業として、丸山工務店が目指すビジョンはありますか?

「地域に愛されるためには、やっぱり“信頼”が一番です。」

ビジョンと言えるかわかりませんが(笑)、以前、ある機関誌に弊社の記事を掲載していただいた際、「人と地域と社会に愛され続ける会社」と書かせていただきました。これが弊社のキャッチフレーズですね。

それから、「思いやりと志」が会社の理念です。お客様に対してはもちろんですが、協力業者さんへの思いやり、近隣の皆様への思いやり、トータルして皆様への思いやりという理念を、当社の若手にもしっかり教えています。

思いやりの気持ちがないと「信頼」につながらないと思います。一方では、設計や施工技術の向上を図り、より品質・デザインの良いものをご提供させて頂くために、志を高くしようということで「志」を入れています。

最近では、皆さんに親しみをもっていただこうと、『いいね!まるみちゃんの家』や、『よかったね!ワークス君の相談室』といったキャラクターを入れた現場シートや車のステッカーなどでPRを指せていただいています。

人も森も、循環の中でうまく回っていくんだと思うんです


廣瀬さんはFIND Chichibuもそうですが、地域振興のための様々な活動に参加されていますよね。

世の中が元気になることが一番良いことだと思います。結局、家創りって景気が良くなり、経済活動が活発になっても、順番的に最後なんですよね。雇用が安定し、収入が増えなければ、家を創ろうとは思わないですから。

ただ「家を創りましょう!」と声を出すだけでは、自分勝手な話だと思います。地域の雇用や人材育成、企業誘致など、何かお手伝いできることをし、地域が元気になって来れば、最終的に弊社もお仕事をさせていただけるようになると考えています。

地域への想いを語る廣瀬さん

また、PTA活動や地域の子ども達と一緒にスポーツをしているのは、「学校やスポーツを通して精神的に耐えられる力をつけて欲しい」、「基本的なことを継続できる力をつけて欲しい」、「大人になり、自立して生活を送れるようになって欲しい」といった考え方からです。そして、自分の可能性を信じ、世の中に出た後、できれば秩父に戻ってきて欲しいと思っています。

「自分だけは上手くいったから、他人はどうでもいいよ。」という人が増えてしまうと、世の中良くならないし、元気でいられませんよね。私も小さな頃は、周りのおじさんやおばさん、先生や先輩方に色々なことでお世話になりました(少々、やんちゃでしたので?笑)。今は私が周りの子どもたちに関わってみる番ですかね。(なかなか言葉が通じ合えなくって苦労していますが 笑)

最後に、人も森も、循環の中で上手く生きていくんだと思います。大勢の人が行動に移せば、地域は元気(活性化)になります。秩父はお祭りも盛んですから、そういう雰囲気(素質)が根底にあるところだと思います。外から見て、魅力があるところに人は集まります。この地域の魅力を外に発信し、みんなが笑顔で元気になり、それがいつまでも続く(循環)地域であるを心から願っています。

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