秩父の森の鉛筆
日本で作られている鉛筆は、ほとんどが外国から輸入された木材で作られています。「秩父の間伐材で鉛筆を作って、秩父の森を豊かにしたい」という思いで、埼玉県内の工場と一緒にこの「秩父の森の鉛筆」を作りました。
取り組みの経緯
間伐材で鉛筆を作る
森林環境譲与税の創設によって、県東部の自治体と水源地域の森林がある秩父地域の1市4町の間で連携して取り組むことを模索するなかで、県東部の自治体から鉛筆づくりの提案がありました。
県東部には鉛筆を製造する工場が4社あることが分かり、秩父の森から生産されるスギの間伐材で鉛筆ができないかの検討を開始しました。
調べてみると、日本での鉛筆の生産は明治中期にはじまり、初めはアメリカ産のエンピツビャクシンを使って生産されていました。その後、国産のビャクシンやイチイ、ホオノキ、カツラといった木を使って作られていました。鉛筆用材としてはヤマハンノキ、シナノキ、ヒノキ、ヒメコマツ、シラカバ、アカマツ、スギ、サワラ、コウヤマキ、なども使われていました。
今、日本で作られている鉛筆は1年間で約2億本、そのほとんどが外国から輸入された木材で作られています。アメリカのカリフォルニア州で育つ「インセンスシダー」という名前の木です。
鉛筆を通じて、森づくりを考える

私たち日本人は、昔から森林に人の手を入れて上手に木を使うことで森林を保全していくという木を使う文化を受け継いできました。
秩父にも大きく育ったスギの木やヒノキの木が沢山あります。この資源を有効に活用することが秩父地域の経済や雇用の維持にも繋がることになると考えています。
そこで、令和4年度から秩父のスギを使って鉛筆を試作することになり、製材工場、木工所、鉛筆工場といっしょに幾つかの課題を克服して、この度、「秩父の森の鉛筆」製品化の道筋をつけることができました。
現在、秩父地域森林林業活性化協議会や秩父地域各市町、荒川流域の一部の自治体において、この鉛筆をイベントにおける啓発品や地域の子どもたちへの贈り物として配布しています。
秩父の森の鉛筆のできるまで

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秩父地域森林林業活性化協議会(秩父市農林部森づくり課内)
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