「創業100年、挑戦し続ける老舗企業」

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創業100年を超す歴史を持つ株式会社ウッディ-コイケ。現・小池社長の祖父が秩父で創業以後、立木の伐採から製材を担う地元企業として着実な発展を遂げてきました。その後、地域でも先駆けて集成材製造、在来軸組構造プレカット、金物継ぎ手用構造材プレカット、羽柄材プレカットなど、住宅メーカーや工務店のニーズに答えたさまざまな事業を展開し、いまや国内の林業・木材業界で重要な位置を占める企業としてその名を全国に轟かせています。
今回は、三代の歴史を経て、さらなる未来へと企業を先導する、現・代表取締役、小池文喜氏にお話を伺いました。
(記事内容:平成26年12月25日現在)

 

祖父がはじめた製材業の歴史を受け継いで

 

創業100年以上の歴史があると聞いていますが、秩父で製材業をはじめたいきさつをお聞かせください。

 

小池文喜社長

小池文喜社長

もともと祖父は新潟の出で、親戚筋を頼って荒川村(現・秩父市)へ来たんです。荒川では、酒、味噌、醤油づくりの手伝いをしていたみたいなんですが、山で炭焼きをしている人のところへ仕出しなどもやっていました。それがきっかけで、そのうち自分でも山を買い、木を買い、人を雇って炭焼き業をはじめたと聞いています。

 

当時、炭にはしない「黒木」(スギ・ヒノキなどの針葉樹)は、用材にするために製材所へ「賃挽き」(丸太を持ち込んで製材賃を払うこと)で挽いてもらっていたみたいですが、結構費用がかかってしまうため、それじゃあ自分でやろうじゃないか、ということで製材業をはじめたと聞いています。それが明治44年と記録にあります。昭和10年に(秩父市下影森の)今の第2工場があるところへ移ったようですね。

 

集成材工場がスタートしてから、木材価格が下落続き。苦労しましたよ

 

さまざまな変遷を経て発展を遂げてきた(株)ウッディ-コイケですが、現社長が就職された当時はどのような状況だったのでしょうか。

 

集成材の製作過程を見せていただきました

集成材の製作過程を見せていただきました

昭和54年ごろだったと思いますが、自社の取引先の会社で5年ほど勤めた後、秩父へ戻ってきました。当時、すでに会社では集成材事業を始めていたんですが、なかなか経営が思うようにいっておらず、新たに某製紙会社の建材部門と提携してやろうとしていた時期でして、工場の担当を私が受け持つことになりました。

 

ところが、集成材工場がスタートしたころから木材価格が下落していったんです。化粧柱も8000円だったものが7000円、6000円とどんどん値が落ち込んでいきました。そのうち、JAS規格の改正で、化粧張り構造用集成柱の化粧単板(美観を目的として材の表面に貼る薄い板のこと)の厚みがそれまでの1.5mm以上から1.2mm以上でいい、ということになると、安く提供できるので主力の商品となっていきました。ただし原価が安いわけですから売上も下がるわけで、工場を立ち上げてからはしばらく赤字続きでしたね。苦労が続いた時期だったと思います。

 

地域に先駆けてはじめたプレカット事業

 

会社にとって大きな転換期、事業拡大の契機となったできごとがあればお聞かせください。 

 

昭和60年代になると、それまでにも当社の主要な取引先であった国内最大手の木造住宅メーカーがプレカットをはじめるという話が出てきまして、取引業者を集めて、プレカットの説明会があったんです。品質管理上、納期管理上、非常にいいということが解りまして、何より確実に月何十棟分という発注があるという話でしたので、じゃあ、思い切ってやろうかということになりました。

 

プレカットを施された木材

プレカットを施された木材

プレカットとは、要は大工さんが従来から建築現場でやっていた刻み工程を機械が行うものです。お天気や大工さんの技量などに左右されずに、工期の短縮や、精度の高い高品質材の安定供給が図れる画期的なものでした。

 

当時、継手用のアリ・カマ加工機、ホゾ取り機、ホゾ穴あけ機などの手動の機械はあったのですが、加工位置を決める「墨付け」はやっぱり大工さんがやらないといけませんでした。それを全て機械が自動で行う「全自動機」がメーカー数社で開発されまして、その開発会社との縁もあったんですが、全国的にも早い段階で当社もプレカット事業に参入することになりました。それが昭和63年のことですね。 

 

現在は様々な事業を展開していますよね。 

 

現在、売り上げの6~7割がプレカット事業によるものです。当初は構造材を主に扱っていましたが、今は、羽柄材(構造材以外の細かい下地材)や合板など幅広く加工するようになりました。集成材事業については、当初は輸入材を使用して製造していましたが、今はほとんど国産材となっています。 

 

(株)ウッディ-コイケ木材事業部

(株)ウッディ-コイケ木材事業部

木材事業(製材)については、原木ベースで月間約2,000立方メートル弱を取り扱っています。そのうちの半分、約1,000立方メートルは近在の山林で立木から素材生産を行い、残りは関東近郊の原木市場から丸太を買っていますね。

 

素材生産は、ほとんどが秩父地域の山です。公有林の入札が多いですが、個人の山も地主さんから話があれば一定の条件で受けることもあります。ただし場所によっては採算が合わないところもありますから、そこは慎重にならざるを得ないですね。

 

モデルハウス「平成ロマン館」についての話も聞かせてください。

 

このモデルハウス誕生については色んなエピソードがあります。私たちが直接住宅を手掛けることによって、工務店さんや住宅メーカーさんの気持ちを理解するための、いわばアンテナショップができればという思いで、この事業は始まりました。

 

地元職人が、アメリカで得たノウハウを生かしたモデルハウス

 

 

平成ロマン館外観

平成ロマン館外観

「平成ロマン館」は、秩父産の木材をふんだんに使用した洋館です。さまざまな同業者さんとの繋がりや偶然の重なりもあって、私たちが手掛ける住宅のコンセプトがつくられました。

 

そのキーパーソンの一人が、カリフォルニア在住の吉山さんという秩父出身の方です。吉山さんは、アメリカの住宅デザインを日本の住宅メーカーに売り込む仕事をしている方で、出会ってからいろいろと話をするうちに、アメリカの住宅の良さを取り入れた、「古くなっても価値が落ちない新しい建築」という考えに私も興味が沸きました。それで、親しい職人さんたちを集めて勉強会を開き、色々と情報共有をしたんです。

 

 

平成ロマン館内観

平成ロマン館内観

「俺たち、和風はいいけど洋風は弱いんだよな」とか、会を重ねるごとにみんなで話が盛り上がりまして、じゃあ実際見てみようじゃないか、ということになりました。大工さん、塗装屋さん、設計屋さん、鉄工屋さん、建具屋さん、瓦屋さん、そして材木屋の私の7人、我々は勝手に「七人の侍」と呼んでいますが(笑)、とにかくそのメンバーでアメリカへ渡ったんですよ。

 

渡米して、モデルハウスを回ったり、現地スタッフの皆さんと話をする中で、日本の住宅にも活かせそうないいところを真似していこう、という考えになりました。それなら、お手本がないと話にならないですから、「平成ロマン館」を作ったんです。その後、秩父産の無垢材をメインで使用するのは変えず、平成ロマン館のコンセプトをもとに、色々な仕様の住宅を手掛けてくることができました。

 

在来工法の良さを活かしつつ、価値を生むこだわりを詰めこんだ住宅へ

 

平成ロマン館の特徴の一つに、「ドライウォール工法」というものがあります。これは、石膏ボードに入念なパテ処理をしてペンキ仕上げにしたものでして、クロス張りではできないアーチを作ったり、コーナーに丸みを持たせるなど、自由なデザインができる工法なんです。さらに、汚れても拭き取れますし、部分補修・塗り直しが可能なので、大がかりなクロス貼り直しなどの手間はかかりません。長く住むにあたって、後年のメンテナンスのことを考えると、おすすめですね。

 

年数がたつごとに味がでるスギ板の床

年数がたつごとに味がでるスギ板の床

それに、床は合板系のフローリングではなく、厚さ30mmの無垢のスギ板を使っています。少しのキズは削ることができますし、むしろキズを「味」としてとらえることができるんですね。それに、日本は室内で靴を脱ぐ文化ですから、やわらかくて温かみがあるスギの厚板ははだしで歩くととても気持ちいいんですよ。

 

在来工法の良さは活かしつつ、細部の仕上げや、今までにないこだわりを随所に詰めこむことによって、お客様にも喜んでいただける、価値のある家づくりができると思います。

 

 

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