守る・活かす

地域の林業に元気がなくなっている今、山を守るために林業家の人たちはどんな取り組みをしているのかを知りたい!森林を守り、林業を活性化することは、私たちの暮らしにどんな関係があるんだろう?
最近よく聞く森林経営計画について教えて!秩父地域の獣害の現状はどうなっているの?それに、どんな対策方法があるの?
地域の森林で積極的に森づくりをしている企業・団体にはどんなところがあるの? 

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地域の林業に元気がなくなっている今、山を守るために林業家のひとたちはどんな取り組みをしているのかを知りたい!

奥秩父の急峻な山々がそびえ、広く、深い森に覆われている秩父市大滝地区。全国の山間地で問題となっている過疎化、そしてそれに伴う林業の担い手不足に悩んでいるのは、大滝地区も例外ではありません。山中さんは、地域を想い、大滝の森林の未来を切り開くために行動をし続けているキーパーソン。林業の再生のため、そして森を守っていくため、積極的に人との出会いを重ね、手探りで進んできた日々は、まさに試行錯誤の連続でした。そんな山中さんに、これまで道のりを語っていただきました。
 手探りでつかむ林業の未来

 

 

 

森林を守り、林業を活性化することは、私たちの暮らしにどんな関係があるんだろう?

A.「伐って、使って、植えて、育てる」という森林の循環利用について考えてみましょう!

 

森林は、長い年月を経て複雑で多様な生態系を形成し、豊かな水源を守り、土砂災害を防止する機能を有し、人々の生活を守り、そして心を豊かにしてくれるかけがえのないものです。森林の持つ力を最大限活かし、守っていくには、林業(主に人工林)における「伐って、使って、植えて、育てる」という森林の循環利用がカギになります。私たちが木を有効活用して木材生産の需要が伸びれば、この森のサイクルを上手に回すことができ、森林を健全な状態に保つことにつながります。

 

石油や天然ガスなどの化石燃料は、地中に埋まっていた二酸化炭素(炭酸ガス)を大気中へ大量に排出し、地球温暖化の原因となりますが、木は二酸化炭素を吸収し、自身に蓄え、その排出を抑制することができます。木を燃料として使えば、森の木々は二酸化炭素を吸収することができるため、二酸化炭素の排出・吸収がプラスマイナスゼロの、安定的なサイクルができます(カーボンニュートラル)。

 

さらに、化石燃料は限りある資源ですが、命ある木は伐採した後に再び植林を行えば、やがてまた木材として活用できます。まさに木材は、尽きることないリサイクル資源といえるのです。

 

森林の循環利用イメージ 

 


■関連情報

フォレスト・サポーターズ (美しい森林づくり推進国民運動)

林野庁 関東森林管理局 埼玉森林管理事務所ホームページ内「森林の二酸化炭素吸収力」

埼玉県森づくり課ホームページ内「埼玉県の森林・林業施策」

私の森.jp ~森と暮らしと心をつなぐ~

 

 

 

最近よく聞く森林経営計画について教えて!

A.面的にまとまりがある森林で間伐などの施業等を計画し、認定をうける国の制度です。森林を効率的に整備し、まとめて木材を供給していくことを目指しています。

 

森林経営計画制度は、森林所有者または森林経営の委託を受けた者が、面的なまとまりを持った森林を対象に、単独または共同で森林の施業や路網整備、森林の保護等に関する5年間の計画を作成し、市町村長等の認定を受ける制度です。森林経営計画を作成すると、さまざまな支援措置を受けることができ、費用負担を減らして、計画的に森林の手入れを進めることができます。

 

秩父地域においても、1ヘクタール以下の狭い森林を持つ小規模所有者が多く、間伐などの森林整備をしようとしても経費がかかりすぎて、搬出した木材を売却しても黒字にすることが難しいのが現状です。複数の森林所有者が集まって計画を立て、共同で認証を受けることもできる森林経営計画は、今まで手をつけることができなかった森林を活かすことができる手段の一つでもあります。

 

秩父地域において森林経営計画を作成する方は、秩父農林振興センターまたは各市・町担当部署へご相談ください。

秩父地域で認定された森林経営計画の一覧はこちら

 

 


■関連情報

林野庁ホームページ内「森林経営計画」ページ

埼玉県内および秩父地域の森林計画等についてはこちら

 

 

 

秩父地域の獣害の現状はどうなっているの?それに、どんな対策方法があるの?

A.各地域で、シカやクマ等による人工林の獣害が広い範囲で発生しており、被害内容・地域特性に応じた対策が引き続き必要となっています。

 

●シカ(ニホンジカ・カモシカ)の被害

ニホンジカの被害植栽したばかりのやわらかい苗や、まだ背の低い成長途上の木(幼齢木)の枝葉、樹皮などを食べたり、角を木にこすりつけて樹皮をはがしてしまうことで、木の成長を阻害してしまい、枯死に至ることもあります。下草等も食べてしまうため、生物多様性が失われ、さらには土壌の流出などにつながる恐れもあります。秩父地域の森林のほぼ全域が、シカ等の食害が原因で、防護柵等を設置しなければ植栽した木が育たないような状況であり、効果的な被害防止対策の実施が緊急の課題となっています。

 

●クマ(ツキノワグマ)の被害

ツキノワグマの被害木の樹皮を歯や爪で剥ぐ、いわゆる「クマ剥ぎ」が主な被害です。秩父地域では、奥地水源地域のスギ・ヒノキ人工林で被害が発生しています。東京都・山梨県境に近い秩父市大滝地区 荒川本流南側の被害が特に目立ちますが、小鹿野町や横瀬町でも被害が発生しています。この被害が深刻なのは、手塩にかけて育てた大きい健全な木に被害が集中することです。繰り返し被害を受けると、樹木は枯れ、森林は荒廃してしまいます。

 

●秩父地域の獣害の被害状況(平成24年度)

 被害面積実損面積
秩父市65ha13ha
小鹿野町40ha8.7ha
皆野町6ha1ha
横瀬町3ha0.1ha
長瀞町2ha0.2ha
合計116ha83ha

※民有林及び林野庁所管以外の国有林(秩父農林振興センター調べ)

 

●獣害対策の実施状況

年度ツリーシェルター防護柵
平成19年度15.51ha3.79ha
平成20年度70.77ha
平成21年度33.37ha
平成22年度14.25ha
平成23年度4.7ha21.96ha

※基金事業含む。(秩父農林振興センター調べ)

 

●主な対策方法

忌避剤シカやクマの嫌がる成分が入った溶剤を、植栽木の枝葉・幹へ噴霧器などで散布したり、直接樹皮へすりこみます。一定期間経過すると効果がなくなるので、定期的に塗りなおす必要があります。
ツリーシェルターなど苗木そのものを1本ずつ囲ってシカが食べられないようにする資材。ネット状のもの、円筒状のものがあります。ポリエチレン製のほか、生分解性プラスチックで作られたものもあります。クマ対策には、成木に樹脂製の防護ネットを巻き付けたり、ポリエチレンテープ、金網、トタン、枝条などを使う方法もあります。樹脂ネット
防護柵保護する林分全体を、支柱を使ってネットを巡らせ、そこへ入れないようにする方法。シカについては、見通しが悪いところを避ける習性を利用し、視界を遮る遮光ネットやシートで囲う方法もあります。シカネット

 

PICK UP!

「ニホンジカ被害対策講演会」が開催されました!

平成26年1月30日、秩父市福祉女性会館において、林野庁 関東森林管理局 技術普及課及び埼玉森林管理事務所主催による「ニホンジカ被害対策講演会」が開催されました。当日は、独立行政法人森林総合研究所の野生動物管理担当チーム長による「ニホンジカ管理をめぐる課題と展望」、そして東京大学秩父演習林長による「秩父演習林のシカの生息実態と被害状況、今後の研究と対策について」という2つの講演、そして意見交換会が行われ、多くの林業関係者が出席しました。ニホンジカ被害対策講演会ニホンジカ被害対策講演会
   

 

 


■関連情報

林野庁ホームページ内「野生鳥獣による森林被害」

「森の活人」獣害対策実施団体の事業紹介シート

公益社団法人 埼玉県農林公社 「新たな工法による獣害防護柵設置」

みどりの会 「シカ等の食害対策の推進」

 

 

 

地域の森林で積極的に森づくりをしている企業・団体にはどんなところがあるの?

A.埼玉県が実施している「企業・団体の参加による森林づくり」をご紹介します!

 

埼玉県では、「埼玉県森づくりサポートセンター」が中心となり、新たに森づくり活動を希望する、企業やボランティア団体、学校などの相談を受け、活動するフィールドの紹介や活動企画の立案、技術指導などを行っています。秩父地域の森林においても、この制度を利用して、多くの方々に積極的な森づくり活動を行っていただいています。

 

●秩父市では、市独自に森づくり協定事業を実施しています

秩父市では、市と団体間による森づくり協定を締結しています。この協定は、秩父市市営林において植樹等の森づくり活動を実施することにより環境貢献を行うことを目的としています。各団体についてはこちらの一覧をご覧ください。

 

 


■関連情報

埼玉県ホームページ内「企業・団体の森づくりを支援します」

埼玉県森づくりサポートセンター

秩父地域において「埼玉県森林づくり協定」および「秩父市森づくり協定」を締結している団体の一覧はこちら

 

 

 

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